冠婚葬祭のひみつ 齋藤美奈子 岩波新書新赤1004
ISBN4-00-431004-0 740円 2006年5月
目次
はじめに
第1章 冠婚葬祭の百年
第2章 いまどきの結婚
第3章 葬送のこれから
もっと知りたい人のためのガイドブック
主な参考文献
あとがき
齋藤美奈子が今度は冠婚葬祭をぶった切る。
慣習・伝統と思われてきた冠婚葬祭が、じつは意外にそのときそのときの流行にながされていることがわかる。
私の場合、父の葬儀は「無宗教」、母は「家族葬」だった。父の場合はお寺の斎場を借りた。お寺の寛容さに驚いた。職場では、あまり無宗教ということが徹底していなかったためか、お寺でやるということから無宗派という情報も流れたようだ。私はもちろん、父母も何か信仰しているとは思えなかったし、少ない親族からもとくに異論はなかった。お墓(父から相続した唯一の遺産=お墓だけは都内の一等地にある、祖父が購入したようだ、その頃は安かったのだろう)も公営墓地なので、その点もいいと思っている。
まわりでも、葬儀は家族葬が増えているようだ。
私自身、結婚式もしていない。あまり深い考えはなかったが、面倒だったし、お金もなかったから。一時の平安閣に代表されるような、ドライアイスの雲の中をゴンドラから降りてくるなんてたまらない、とてもできない。
ちまたに沢山ある結婚式場が、将来は葬儀場になるだろう、また結婚式のように「教会」が葬儀にも進出するだろうという齋藤美奈子の予想に同意する。
2006年10月記