溥儀 入江曜子 岩波新書新赤1027
ISBN4-00-431027-X 780円 2006年7月
目次
はじめに
第1章 近代化の波の中で
第2章 紫禁城の虜囚
第3章 天津日本租界で
第4章 日本への失望と期待
第5章 傀儡皇帝としての日々
第6章 シベリア捕虜収容所時代
第7章 人間改造という実験
第8章 北京での後半生
おわりに
主な参考文献
年譜
人名索引
ラストエンペラー溥儀の物語。数奇な運命をたどった溥儀。栄光の日々の復活を夢見ながら、現実は生きるための保身で終わった一生。自己保身については昭和天皇と通じるものがある。本心についてはわからない。
妻との人間関係どころか(すべてに見離され)、日常生活もままならない(服も自分では着られない)という哀れな存在。毛沢東中国にもいいように利用されている。ただ、最後は文革の時期と重なり、紅衛兵の直接の矢面に立ったのは1回(中途半端に終わる)だけだったが、ガンの治療はまともに受けられなかったようだ。それは周恩来もそうだったわけだが。
2006年7月記