満鉄調査部 小林英夫 平凡社新書
ISBN4-582-85289-0 700円 2005年9月
目次
はじめに 「元祖シンクタンク」としての満鉄調査部
序章 満鉄調査部の誕生
第1章 調査期間とロシア革命
1 初期・満鉄調査部の活動
2 ロシア革命と満鉄調査部
第2章 国策と社益の間で
1 採算と社業重視の調査活動
2 満州事変後の満鉄調査部
3 5ヶ年計画の立案
第3章 満鉄調査部と日中戦争
1 華北分離工作
2 日中戦争下の大調査部
第4章 満鉄調査部事件の真相
1 「満鉄マルクス主義」の形成と展開
2 関東憲兵隊と調査部事件
3 事件の真相
第5章 それぞれの戦後
おわりに
主要参考文献
関連年表
あとがき
右翼から左翼までの優秀な人材を集めていた満鉄調査部。だが、「国策」と受け入れられない調査結果・活動から「アカ」となり、実質活動ができなくなる。こうしたシンクタンクを活用できなかった、政府・軍が負けることは必然だったのだろう。
満鉄に在籍し、戦後いろいろな方面の「大物」になった人も多い。あの「環境リスク学」の中西準子氏の父もその一人であった。
2005年9月記