化学兵器犯罪 常石敬一 講談社現代新書1698
ISBN4-06-149698-0 2003年12月 740円
目次
第1章 化学兵器の今
第2章 第一次世界大戦の毒ガス
第3章 日本の毒ガス開発
第4章 第二次世界大戦中の毒ガス
第5章 毒ガスの明日
あとがき
引用・参考文献リスト
化学兵器(毒ガス)の歴史と解説。
核分裂を発見したオットー・ハーンも毒ガス開発にかかわっていた。原爆製造に対するアインシュタインを初めとする科学者たち。なかなか難しい問題だと思う。
生物兵器を開発していた731部隊(石井部隊)と異なり、旧日本軍の間では毒ガスの位置づけは低かったようである。とはいっても、それなりに大量に生産され、今日なおその尾が後を引いている。製造を行っていた瀬戸内海の大久野島、平塚、寒川など。そして中国でも。
※ 神栖町のヒ素汚染の汚染源は、1993年以降に投棄された農薬という可能性も出てきた。2005年3月28日毎日新聞など。
兵器として使う場合は、開発から実際の使用までいろいろと難しい点もあり、つまり開発に膨大な資金が必要なので「貧者の核兵器」とはなり得ない、それは核保有大国の言い分でしかないともいう。
※ もっともオウム真理教のような団体ならば、確かに生産できる。
それにつけても、アメリカのイラク侵攻の口実(大義名分)は「大量破壊兵器」であったはずだ。イラク侵攻を強行して調べても何らそのようなものが出てこない、その責任も問われない、やはり単にブッシュは戦争をやりたかったとしか思えない。それを支持する小泉政権は?
2005年4月記