自由民権

自由民権 色川大吉 岩波新書黄152
ISBN4-00-420152-7 780円 1981年4月(2005年3月第8刷)

目次
はしがき
序章 北の曠野から
第1章 文化革命としての民権運動
第2章 国民的政党の成立
第3章 二つの防衛構想
第4章 自主憲法と押しつけ憲法
第5章 抵抗権の行使
第6章 亡命民権家の戦い
終章 「民権百年」その光輝と教訓
参考文献一覧

 1981年に出た本の復刊本。「文化革命」とか「押しつけ憲法」とか、当時の雰囲気がうかがい知れる。

 当時の民権思想は色川氏たちの努力で、埋もれていたものが発掘されてきた。例えば五日市憲法。また、名も知れぬ先進的な民権思想の持ち主たち。だが、秩父事件のような先駆的な戦いをも経ながら、こうした「思想」がきちんと後生に伝えられたかというと、否というしかない。もしかすると、今日の状況はもっと悪くなっているかもしれない。このあたりが問題だと思う。

2005年6月記

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