参謀本部と陸軍大学校 黒野耐 講談社現代新書1707
ISBN4-06-149707-3 720円 2004年3月
目次
はじめに
第1章 山県有朋の参謀本部
第2章 幻となった統合参謀本部
第3章 陸軍大学校とメッケル
第4章 参謀本部の初陣−日清戦争
第5章 問われた陸大の真価−日露戦争
第6章 衝撃と迷走−第一次世界大戦
第7章 石原完爾の挫折−日中戦争
第8章 組織が生んだ狂気−大東亜戦争
おわりに
主要参考文献
たしかに戦略無き戦争、終わり方の検討のない戦争を遂行した旧日本軍の欠陥の一つがここに指摘されている「組織」と「教育」ということではあろう。だが、分析の前提が「軍による戦争」なので、経済的な力、社会的な支持、そうしたものを無視した敗因論になっている。だから、全体としては意味がない。著者は防衛大学校卒後、自衛隊の陸将まで勤めた人である。
2004年6月記