ローマ帝国の神々 小川英雄 中公新書1717
ISBN4-12-101717-X 780円 2003年10月
目次
はじめに
1 古代オリエントの神話と宗教
2 ヘレニズムからローマへ
3 ローマ帝国の宗教
4 イシスとセラピス
5 シリアの神々
6 キュベレとアッティス 小アジアの神々
7 ミトラス教 イラン起源の神
8 ユダヤ教の存続
9 キリスト教 その成立と発展
10 ダノーシス主義
11 占星術の流行
おわりに
あとがき
参考文献
索引
ローマ人の宗教をさぐる。ギリシャ神話を引き継いだローマが、そのあまりの世俗性のために新たな宗教を模索する。とはいっても、キリスト教によってそれらは払拭されたので、跡をたどるのは容易ではない。とくに「秘儀」を中核とするものは。
結局、なぜこうしたいろいろな宗教のなかから、キリスト教がいつの間にぬきんでて、支配的な地位を獲得したのかということは結局よくわからない。もっとも、これはこの本の主題ではないが。
最期の占星術の流行は、現代にも通じるところがあると思う。
2004年3月記