自然をつかむ7話 木村龍治 岩波ジュニア新書
ISBN4-00-500438-5 740円 2003年6月
目次
まえがき
第1話 奇術の楽しみ
コラム 免疫とアレルギー
第2話 豆腐が語る創世記
第3話 花火からビッグバン
コラム 光行差の発見
第4話 「2001年宇宙の旅」の謎を解く
第5話 生態系の運命
第6話 アドリア海に落ちた涙
第7話 茶碗に地球を見る
あとがき
参考文献
地球流体力学のホープだった著者も、今年(2003年)3月で東大海洋研究所を定年になってしまった。先日(2003年5月26日)の地球惑星科学関連学会2003年合同大会の特別公開セッション<地学教育の昨日・今日・明日 −地球惑星科学は理科・地学離れを救えるか?−(地学教育の展望)>で、姿を拝見したが、それなりの年齢に見えた。
この本は、寺田寅彦の随筆を意識して書かれたという。しかし、著者もあとがきで書いているように、エッセイでもないし、科学の体系的入門書でもない。まさに知識の寄せ鍋という筆者の頭の中(の一部)を垣間見ることができる本といえよう。暇なときに気楽に読む本だと思う。
2003年6月記