北朝鮮利権の真相 野村旗守編 別冊宝島049
ISBN4-7966-3402-9 1,200円 2003年6月 2003年7月2刷
目次
序章 金王朝の忠犬たち
日本のマスコミはなぜ北朝鮮に弱いのか 稲垣武
第1章 ゆがんた日朝友好関係
金日成の“人蕩し術”に堕ちた“アバウト”金丸信 小林一博
ミイラ取りがミイラになった!? 歴代“恥知らず”訪朝団行状録 青木英一
歴代「密使&特使」列伝 三浦小太郎
閑古鳥鳴く「豆満江経済特区」 伊藤博一
「砂利」ほどボロい商売はない 野村旗守
”朝銀破綻”に暗躍した永田町利権屋群像 野村旗守
浮かんでは消える“巨大海底油田”の夢 野村旗守
北朝鮮のジャンクポンドを買い漁った金融マフィアの狙い 野村旗守
戦後補償利権“500億円”キックバックを狙う“悪代官”たちの野望 田村建雄
第2章 平壌コネクション
北朝鮮がつくり“ヤクザ”が売る覚醒剤、その密売ルートの全貌 溝口敦
謎の女フィクサー“マダム・パク”の招待 伊藤博一
北朝鮮に吸い寄せられた意外な人々 菊地圭介
20兆円“民族産業”に群がった魑魅魍魎 日名子暁
第3章 封印された戦後史
北朝鮮の“走狗”日本社会党の恥辱まみれの党史 荒木和博
日本共産党はなぜ、“史実”を隠すのか 黒坂真
暴力と“逆差別”から生まれた在日利権 佐藤勝巳
終章 最後の審判
世界のジョーカー=外交カードとしての北朝鮮 久保田るり子
拉致が明らかになって、一番混迷したのは旧社会党系だろう。そして共産党も。かつて北朝鮮を「地上の楽園」と見ていた。だが、現実は正反対。こうした事実・現実を見る眼をなくしては、社会主義者としてはそもそも落第である。最近は、警察も公然と覚醒剤の大本をいいはじめた。もう利用価値がなくなったのか。
まさに最後に残った、そして漫画チックなスターリン主義国家(金王朝)、崩壊は秒読みだろう。でも、どのように崩壊するか、東ドイツみたいに内部から崩壊するのか、“外圧”によって崩壊するのか私にはわからない。
だがそうした北朝鮮は、保守系政治家までを利権で巻き込みながら、最後の延命を図っている。
金王朝と民衆はわけるべきだ。どさくさに紛れて民族の資質を問う佐藤勝巳論文は論外であろう。日本人の差別もひどかったし、日本人の中にも暴力的なものはいる。
2003年7月記