被曝治療83日間の記録 NHK取材班 岩波書店
ISBN4-00-005872-X 1,600円 2002年10月(2002年12月第2刷)
目次
被曝 1999年9月30日
邂后 被曝2日目
転院 被曝3日目
被曝治療チーム結成 被曝5日目
造血幹細胞移植 被曝7日目
人工呼吸管理開始 被曝11日目
妹の細胞は 被曝18日目
次々と起きる放射線障害 被曝27日目
小さな希望 被曝50日目
被曝59日目
終わらない戦い 被曝63日目
1999年12月21日 被曝83日目
折り鶴 未来
あとがき
参考文献
NHKスペシャルで放映された(2001年5月13日)内容が、単行本になった。
事故そのものについての評価はおいておく。すさまじい病状。すべての組織の細胞の遺伝子が完全に破壊されてしまった。つまり、すでにある細胞が更新できない。例えば皮膚。入院したときは正常のように見えた部分もダメになっていた。皮膚がなくなれば体液を保持できない。いくら補給しても追いつかなくなる。腸壁も壊れる。人間を内部から破壊する放射線。ただ、心臓の細胞だけは無傷であった。
治療チームのリーダ前川医師「原子力防災の施策のなかで、人命軽視がはなはなだしい。現場の人間として、いらだちを感じている。責任ある立場の方々の猛省を促したい。」
※ もう一人の被爆者も211日後に亡くなった。
2003年5月記