天才たちの科学史

天才たちの科学史 杉晴夫 平凡社新書587
ISBN978-5825-85587-6 780円 2011年5月

目次
はしがき
第1章 天体運行の謎を解いたケプラーの生活
  30年戦争を生き抜いた不屈の意志
第2章 物体運動のヒミツを明らかにしたガリレオの素顔
  名声と富を求め続けた生涯
第3章 万有引力の発見者ニュートンの虚像と実像
  歴史的発見を20年も発表しない不思議
第4章 断頭台に消えた、近代化学の創始者ラボアジェ
  文豪の戯曲に取り上げられた悲劇
第5章 巨人ラマルクと凡庸なダーウィン
  (進化論)確率の裏面史
第6章 遺伝の法則の発見者、メンデルの孤高の生涯
  死語、20数年たって再発見された偉大な法則
第7章 ナポレオン3世をめぐる科学者たち
  科学者の活動を擁護した君主と、科学の発展
あとがき
主用参考文献

 物理方面での記述に誤りがある。たとえばp.84、dx/dtは速度、dx/dt2が加速度。p.205からのコリオリの力の説明も? 高さ(地球中心からの距離)の差による自転による回転速度の違いからの説明は無理。東西方向に振ったら? この説明では振り子の振動面は回転しない。

 ダーウィンとウォーレスの評価も? ヒトも動物の仲間と見たダーウィンと、人を特殊な存在と見たウォーレス、しかも晩年は“霊”の世界に行ってしまったウォーレスの違い。

2011年7月記

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