学びなおすと地学はおもしろい

学びなおすと地学はおもしろい 小川勇二郎 ベレ出版
ISBN978-4-86064-270-9 1500円 2010年10月

もくじ
はじめに
第1章 人間と地学
第2章 流れの地学
第3章 海水の地学
第4章 破壊の地学
第5章 摩擦の地学
第6章 温泉の地学
第7章 地震と間隙水圧の地学
第8章 災害の地学
第9章 段丘の地学
第10章 河川の地学
第11章 泥と砂の地学
第12章 経度の地学
第13章 隕石の地学
あとがき
参考文献

 筆者は、地学を軸とした「理科教育全般」を夢見ているようだ。私も若いころはそれが可能ではないかと思ったりもしたこともある。だが、残念ながら私はもちろん、この本でもそうした夢は実現していない。でも、地学はそれが一番やりやすそうな科目だと今でも思っている。今後の若い人に期待したいところである。

重箱の隅1:p.53「木星の衛星フォボス」→「木星の衛星イオ」(フォボスは火星の衛星)。さらにいうと、木星の引力(に夜潮汐力」ではなく(イオの起動はほぼ完全な円なので)、木星と、イオ以外のガリレオ衛星の引力によって生じる内部摩擦がイオの内部を加熱している。

重箱の隅2:p.102「日本ではかつて0〜6までの気象庁震度階が用いられてきました。」→「日本ではかつて0〜7までの気象庁震度階が用いられてきました。」(1948年福井地震で震度7を新設)。強と弱に分けられたのは震度5と震度6。

重箱の隅3:コラムのクイズの断層の向きについての表現「南北性」とか「東西性」はわかりにくい。

2011年1月記

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2011年1月記

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