皇族

皇族 小田部雄次 中公新書
ISBN978-4-12-102011-6 980円 2009年6月

目次
はじめに
序章 十一宮家の皇籍離脱 伏見宮系皇族の解体
第1章 近代皇族の誕生
第2章 法制化される皇族 男系・傍系・配偶者
第3章 謳歌と翳り 近代国家の成立
第4章 昭和天皇の登場 軍国主義の跫音
第5章 戦争の時代
第6章 皇籍離脱と新憲法
第7章 天皇・皇族の戦後
終章 これからの皇族
あとがき
主要参考文献
付録
 明治天皇と十五宮家の系譜 戦前の皇室婚家系図
 天皇家系図
 天皇・皇族の靖国神社関連主要年表
 天皇・皇族の外国訪問一覧(昭和・戦後)
 天皇・皇族の外国訪問一覧(平成)
 近代皇族一覧

 本当は平和主義者だが、軍部によって操られてしまった昭和天皇というイメージはだいぶ払拭されてきたと思う。かなり明確な意志を持って、戦争(戦術)を遂行していたという事実がだんだん明らかになってきた。また、戦後も政治に絡みたかったようだ。

 天皇(と家族)は変な存在で、人格も否定されている。差別の裏返し的表現? 帯の「近代に翻弄された」とあるが、これは天皇家だけではなく、すべての人が歴史に翻弄されているわけで、その中で天皇(家)の責任は重いともいえる。

2010年1月記

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