北京

北京 倉沢進・李国慶 中公新書
ISBN978-4-12-101908-0 840円 2007年8月

目次
まえがき
第1章 鳥の目で見た北京 二つの中軸線
第2章 都城の形成 北京小史
第3章 毛沢東の北京 社会主義の都市観
第4章 ケ小平の北京 改革と開放
第5章 伝統的都市空間の変容 四合院から大雑院へ
第6章 北京の社会地図 多様化する住宅階層
第7章 オリンピックと国際化する北京
あとがき
参考文献

 中華の中心としての北京の歴史と現在。四合院という「標準的」な家の造りを知ったが、もし私が北京に行くことがあるとしたら、かなり先のことなのでもう北京では見られなくなっているだろう。

 文革時代の悲惨な話も出てくるし、格差と差別(別墅べっしょ)という超高級住宅(p.210)や若手知識人の農民工を見る目(p.100)など))、またオリンピックを迎えるためのスクラップ&ビルドはまるで1960年代前半の日本のよう(あの頃の日本も「ステテコのまま外に出ないよう」などのマナー教育もあった)。だだ、そのオリンピックもチベット問題というアキレス腱があらわになってしまった。

2008年4月記

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