非対称の起源

非対称の起源 クリス・マクナマス 大貫昌子訳 講談社ブルーバックスY1350
ISBN4-06-257532-9 1,350円 2006年10月

目次
はじめに
謝辞
第1章 ワトソン博士の難問題
第2章 右手は左手より優れているのか
第3章 右と左の意味論
第4章 右と左の起源
第5章 心臓はなぜ左にあるのか
第6章 アミノ酸は左利き
第7章 右と左を決める遺伝子
第8章 脳の非対称性
第9章 言語に特化した左脳
第10章 利き手と社会
第11章 左利きの苦悩
第12章 人すべて対称なり
第13章 壮大にして微少なる我が宇宙
訳者あとがき
さくいん

 現代は、RIGHT HAND, LEFT HANDで、直訳して「右手、左手」の方がよかったかもしれない。つまりこの本は、パリティ保存則の破れとかいう物理の話ではなく(少し出てくるが)、おもに人の左右性を、原子・分子レベル、遺伝子レベル、さらに社会とのかんけいなど、さまざまな角度から考察している本である。結局、心臓はなぜ左にあるのか、さらにはなぜ生物が使っているアミノ酸はL型なのかはわからないわけだが。

 それにつけても、カラー版でないブルーバックスが1,350円もする時代になってしまった。総ページ466という大部の本ではあるが。

2006年12月記

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