サンカと三角寛

サンカと三角寛 礫川全次 平凡社新書294
ISBN4-582-85294-7 780円 2005年10月

目次
序章 抗議する三角寛
第1章 サンカとは何か
第2章 説教強盗と三角寛
第3章 犯罪集団としての「山窩」
第4章 柳田國男が見た幻影
第5章 サンカの発生
第6章 三角寛、その知られざる一面
第7章 『サンカ社会の研究』を読む
第8章 戦後の三角寛とサンカ研究
おわりに

 表題にあるように、サンカとは切っても切り離せない三角寛をはじめとする過去のサンカ研究者(書)についての解説(考察)で、帯にあるようなサンカそのものを書いているわけではない。既に実体のない(もしかするともともと実体がない)サンカを調査・研究するわけにいかないので、やむを得ないが隔靴掻痒。

 それでも、三角寛は戦前「ひとのみち」(現PL教)の信者だったは初めて知った。そして三角寛は直接ではないが、その「ひとのみち」の教えとサンカの生活(連夜の陰陽)が似ているなどとも書いているらしい。戦後、人生座のオーナーになった動機も推察している。

2005年10月記

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