アフリカ大陸から地球がわかる

アフリカ大陸から地球がわかる 諏訪兼位 岩波ジュニア新書431
ISBN4-00-500431-8 740円 2003年4月

目次
第1章 魅力あふれるアフリカ大陸
 1 地球間が激変した1950年代
 2 アフリカ大陸縦断計画
 3 23日間の船旅
 4 大陸調査開始
 5 大切な地質調査
 6 ナイル川
 7 恐竜たちの王国
第2章 先カンブリア時代から地球の歴史を探る
 1 変わってきた地球の年齢観
 2 カラハリ剛塊の始生界
 3 カラハリ剛塊の原生界
 4 ブッシュフェルト火成岩体
 5 20億年前の天然原子炉
 6 汎アフリカ変成帯
 7 汎アフリカ変成帯と剛塊との接合部
 8 アフリカ大陸の鉱産資源
第3章 大陸の分裂から生じたダイヤモンド
 1 ゴンドワナ大陸の分裂
 2 ダイヤモンドの母岩
 3 ダイヤモンドの発見
 4 ダイヤモンド宝石の誕生
第4章 生きているアフリカ大地溝帯
 1 引き裂かれる東アフリカ
 2 大地溝帯の形成
 3 逆転する地形
 4 奇妙なマグマ
 5 人類の起源を探る
第5章 砂漠化最前線で
 1 砂漠の分布
 2 サハラ砂漠の歴史
 3 19世紀・20世紀の砂漠化
 4 砂漠化をいかに防ぐか
あとがき
参考文献
用語解説

 筆者は「日本アフリカ学会」創設者の一人。何回もアフリカ大陸に調査に行っている。初めは(1962年当時)外貨も自由に持ち出せなかった時代、船で時間をかけてアフリカに出かけた。

 そうした実際の体験談を含みながら、全体に地球科学のいい入門書となっている。先カンブリア時代から今日まで、また大陸移動とそれがアフリカに与えた影響、ダイヤモンドから大地溝帯、さらには人類の起源までが軽快に述べられている。最後には今日的な問題である砂漠化の話も取り上げている。 

2003年5月記

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